おはようございます✨リッチです🍀
本日9月2日(水)朝の時点で、ドル円は160円台前半。
ユーロ円186円前後、ポンド円216円台で推移しています。昨日、ドル円は、7月末以来となる160円台を、あらためて回復しました。
昨日の相場は、前半と後半で、まったく様子が変わりました。前半は、米国の景況感や雇用の指標が、そろって市場の予想を下回り、米長期金利の低下とともに、ドルが売られ、ドル円は159円台後半へ下落しました。ここまでは、弱い米指標を受けた、素直なドル売りでした。
ところが、後半、状況が一変します。米軍が、イランの精鋭部隊への攻撃を再開したと発表したのです。これを受けて、原油が急騰し、相場は「有事のドル買い」へと大きく傾きました。弱い米指標による、ドル売りの流れを、この中東情勢の緊迫が、上回った形です。結果、ドル円は、一時160円台後半まで上昇し、160円台を回復して引けました。今朝の相場の中心にあるのは、金曜の利上げ観測でも、日銀の利上げ観測でもなく、中東情勢という、地政学的なリスクです。本日は、この急変した相場の中身を、順番に読み解いていきます。
本日(9/2)の相場|今日の重要ポイント
まずは、本日の相場で押さえておきたいポイントを、まとめて確認しておきましょう。
- ドル円は160円台前半。7月末以来の160円台を、あらためて回復した
- 昨日前半は、米国の景況感・雇用の指標が予想を下回り、ドルが売られた
- 米ISM製造業や、求人件数(JOLTS)が、いずれも市場予想を下回った
- だが後半、米軍がイランの精鋭部隊への攻撃を再開と発表。原油が急騰
- これを受け、相場は「有事のドル買い」へ傾き、ドル円は160円台を回復
- 米国株は続落。対イラン紛争の激化と、原油高・金利上昇を警戒した
- 160円は7月末の介入水準に近く、当局の対応への警戒は引き続き残る
- 今週は金曜の米雇用統計が最大の焦点。本日は前哨戦のADP雇用がある
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9月からスタートした、新企画「RICH BILLION ULTIMA(リッチビリオンアルティマ)」。運用資金100万円を、1億円まで増やすことを目標に、私(リッチ)が、リアルな資金で運用していく企画です。
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💰 本日の確定損益
-3,909円
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- 5トレード|2勝3敗|勝率40.00%
【戦略別の内訳】
始動初日は、-3,909円という、マイナスのスタートとなりました。5回のトレードで、2勝3敗、勝率は40%です。ただ、100万円の運用に対して、-0.39%という、限定的な下げに収まっています。
昨日は、相場が、前半と後半で大きく変わり、中東情勢の緊迫という、突発的な材料も出た一日でした。こうした荒れやすい相場で、大きく崩れず、小さなマイナスで初日を終えられたことは、リスク管理の面では、悪くない滑り出しだと見ています。運用は、1日1日の勝ち負けよりも、長い期間で、複利を効かせていくことが大切です。初日の結果に一喜一憂せず、淡々と続けていきます。
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本日の注意事項
⚠️ 本日の注意事項
- 中東情勢が、大きく動きました。米軍とイランの攻撃の応酬が、激化しています。原油や、有事のドル買いなど、地政学リスクを背景とした動きに、最大限の注意が必要です。
- ドル円は160円台を回復しました。この水準は、7月末の介入水準に近く、当局の対応への警戒は、引き続き残ります。高値追いは、慎重にします。
- 昨日は、米国の景況感・雇用の指標が、そろって弱く出ました。今週末の雇用統計が、下振れするリスクも、意識され始めています。
- 本日は、その前哨戦となる米国のADP雇用者数があります。夜には、地区ごとの経済報告(ベージュブック)も出ます。
- 相場が、荒れやすい局面です。無理に方向を追いかけず、突発的なニュースに、振らされないように注意します。
詳しい相場分析|前半と後半で一変した相場
ここからは、昨日の相場を、順に整理していきます。
昨日は、前半の「弱い米指標によるドル売り」と、後半の「中東緊迫による有事のドル買い」で、相場が、まったく違う顔を見せました。この二つの局面を、順番に分解していきます。
前半|弱い米指標でドルが売られた
まず、昨日の前半の動きから見ていきます。
📉 予想を下回った米指標
- 米8月ISM製造業景況指数は54.6と、予想(55.2)を下回った
- なかでも、雇用に関する指数が、前月から低下した
- 7月の求人件数(JOLTS)も、727.1万件と、予想を下回った
- 7月の建設支出も、予想外にマイナスへ落ち込んだ
昨日の前半、米国からは、いくつかの指標が発表されました。そして、それらが、そろって、市場の予想を下回りました。
まず、米国の製造業の景況感を示す、ISM製造業景況指数は、54.6でした。50を上回っているため、製造業が拡大していること自体は、変わりません。ですが、市場の予想には届きませんでした。とくに注目されたのが、この指数のなかの、雇用に関する項目です。ここが、前月から低下しました。
あわせて、米国の労働市場の需給を示す、求人件数の統計(JOLTS)も、727.1万件と、予想を下回りました。7月の建設支出も、予想外に、マイナスへ落ち込んでいます。
これらの指標が示したのは、米国の労働市場や景気の回復が、期待したほどには進んでいない、という姿です。この結果を受けて、米長期金利は低下し、ドルが売られました。ドル円は、159円台後半まで、下落する場面がありました。ここまでは、弱い経済指標を受けた、素直なドル売りの反応です。
後半|米軍のイラン攻撃再開で状況が一変
ところが、昨日の後半、状況が、大きく変わります。
🌍 米軍のイラン攻撃再開
- 米軍が、イランの精鋭部隊への攻撃を再開したと発表した
- ホルムズ海峡での商船攻撃などへの対応、と説明されている
- これを受けて、原油価格が急騰した
- 相場は「有事のドル買い」へと、大きく傾いた
昨日の後半、米軍が、イランの精鋭部隊への攻撃を、再開したと発表しました。約1か月ぶりとなる、本格的な攻撃です。米軍は、この攻撃について、ホルムズ海峡での商船への攻撃や、中東地域に展開する米軍への攻撃計画に、対応したものだと説明しています。イラン側も、報復に動いたと伝えられており、両者の対立が、あらためて激化しました。
この発表を受けて、相場は、大きく動きました。まず、原油が急騰しました。ホルムズ海峡は、世界の原油輸送の要所であり、この周辺で軍事衝突が起きれば、原油の供給への不安が、一気に高まるためです。
そして、為替では、「有事のドル買い」が強まりました。世界的に、地政学的なリスクが高まる局面では、安全とされる米ドルへ、資金が向かいやすくなります。昨日の前半にあった、弱い米指標によるドル売りの流れを、この有事のドル買いが、完全に上回りました。結果、ドル円は、いったん下げた159円台後半から、一時160円台後半まで、大きく切り返し、160円台を回復して引けました。
📝 リッチの見解と注目ポイント
私(リッチ)が本日とくに意識しているのは、昨日の相場が示した、「材料の優先順位」です。昨日の前半には、弱い米指標という、ドル売りの材料がありました。ですが、後半に出た、中東情勢の緊迫という材料が、それを、完全に上回りました。
ここに、今の相場の、大切な特徴が表れています。地政学的なリスクが、実際に高まる局面では、それが、経済指標よりも、優先して意識される、ということです。だからこそ、本日は、経済指標のカレンダーだけを見ていては、相場の方向を、読み違える可能性があります。中東情勢の、最新のニュースを、常に確認しておく必要があります。
一方で、忘れてはいけない点もあります。昨日の前半に出た、弱い米指標です。米国の労働市場に、綻びが見え始めているとすれば、今週末の雇用統計が、下振れするリスクも、意識しておくべきです。有事のドル買いで、ドル円は160円台を回復しましたが、その足元では、米国の雇用への、不安も、静かに広がっています。中東情勢という「上向きの力」と、弱い雇用という「下向きの力」。この二つを、あわせて見ておきたいところです。本日も、無理に方向を決めず、まずは中東情勢と、原油の動きを、丁寧に確認していきます。
米国株は続落|紛争激化と原油高を警戒
為替が有事のドル買いで動いた一方、米国株は、どう動いたかを見ておきます。
💻 昨日の米国株
- NYダウは-419.02ドル安(52,766.88)と続落
- ナスダック総合は-271.12ポイント安(26,099.77)と続落
- 対イラン紛争の激化と、原油高・金利上昇を警戒した
- 日経225先物も、大きく下落した
米国株は、続落しました。NYダウは419ドル安、ナスダックは271ポイント安と、そろって下げています。
株が下げた理由は、はっきりしています。一つは、対イランの紛争が、激化するとの警戒です。地政学的なリスクが高まると、投資家は、リスクの高い株から、資金を引き上げやすくなります。もう一つは、原油高と、金利の上昇です。原油が上がると、インフレへの警戒が強まり、金利の上昇圧力になります。金利が上がると、それは、株にとって逆風です。
昨日は、この「紛争激化」「原油高」「金利上昇」という、三つの重しが、同時に、株にのしかかりました。だからこそ、米国株は、続落したのです。有事のドル買いで、ドルは買われましたが、株式市場は、リスクを避ける動きになりました。同じ相場のなかで、通貨と株が、逆の反応を見せた形です。
なお、日経225先物も、米国株安と、中東情勢の緊迫を受けて、大きく下落しました。本日の東京市場も、この流れを引き継ぐ可能性があり、注意が必要です。
原油急騰|ホルムズ海峡の供給不安が再燃
今回の相場の、起点となった原油について、詳しく見ておきます。
昨日、原油は、急騰しました。米軍のイラン攻撃再開を受けて、ホルムズ海峡を巡る、供給への不安が、一気に高まったためです。
ここで、あらためて、ホルムズ海峡の重要性を、確認しておきます。この海峡は、世界の石油供給の、およそ2割が通過するとされる、非常に重要な輸送路です。ここが、軍事衝突などで、通航が難しくなれば、世界の原油供給に、大きな影響が出ます。だからこそ、この海峡周辺の緊張が高まるたびに、原油価格は、敏感に反応します。
昨日は、米軍とイランの攻撃の応酬が激化し、報道によれば、ホルムズ海峡を出るタンカーも、攻撃を受けたとされます。イラン側は、湾岸地域からの原油輸出を、阻止する構えも見せています。こうした動きが、原油の供給不安を、あらためて強く意識させ、価格を押し上げました。
原油高は、為替だけの話ではありません。原油が上がると、インフレへの警戒が強まり、金利にも、影響します。そして、金利や株にも、波及します。本日も、中東情勢と、原油の動きは、相場全体を見るうえで、最も重要な材料として、注視しておきます。
ドル円の注目水準|160円台と、その上値
では、本日のドル円の、具体的な水準を確認しておきます。
ドル円は、昨日、160円台を回復しました。7月末の介入以来、初めて、明確に160円台へ乗せた、先週金曜に続く動きです。中東情勢の緊迫が続き、原油高が続けば、ドル高が主導する形で、さらに高値を試す可能性があります。
ただし、上値では、二つの点に注意が必要です。一つは、介入への警戒です。160円は、7月末に、日米が協調して円買い介入を行った水準に近く、当局の対応への警戒が、意識されやすい価格帯です。もう一つは、弱い米指標です。昨日の前半に見られたように、米国の雇用に、綻びが見え始めているとすれば、今週末の雇用統計を前に、ドルを、積極的に買い上がりにくくなる面もあります。
下では、昨日、いったん下げた159円台後半が、目安の一つです。もし、中東情勢が、落ち着く方向へ動けば、有事のドル買いが巻き戻り、再び159円台へ下げる可能性もあります。本日は、この160円台での攻防を、中東情勢の動きと、あわせて見ていきます。上に行くにも、下に行くにも、そのきっかけは、中東情勢である可能性が高い、と見ています。
今週の経済指標|金曜の米雇用統計が最大の焦点
本日は、週の半ばです。ここで、あらためて、今週の大きな流れを、確認しておきます。
今週、最大の焦点は、変わらず、金曜(9月4日)の、米国の8月雇用統計です。ただし、昨日の弱い米指標を受けて、この雇用統計への、見方が、少し変わってきました。
先週末の中央銀行トップの講演で、9月の利上げ観測が、強まっていました。ですが、昨日のISM製造業の雇用指数や、求人件数が、そろって弱く出たことで、「米国の労働市場は、思ったより弱いのではないか」との、不安が出始めています。もし、今週末の雇用統計が、大きく下振れすれば、この利上げ観測が、揺らぐ可能性があります。
その雇用統計の、前哨戦となるのが、本日発表される、米国の民間の雇用統計(ADP雇用者数)です。これが、強く出れば、労働市場への不安が和らぎ、弱く出れば、雇用統計への不安が、さらに強まります。あわせて、夜には、地区ごとの経済報告(ベージュブック)も、発表されます。木曜には、非製造業のISM景況指数もあります。これらの指標で、米国の景気や雇用の実像が、順番に、明らかになっていきます。
なお、米国の市場は、雇用統計の後、9月7日(月)が、レイバーデーという祝日で、3連休となります。連休の前は、持ち高を調整する動きが、出やすくなります。今週は、中東情勢という、突発的な材料に加えて、この米雇用に関する指標を、あわせて見ていく必要があります。
本日(9/2)の経済指標|豪州・NZの動きと、米国のADP雇用
本日、水曜の指標を確認しておきます。午前にオセアニア、夜に米国の指標が予定されています。
| 時刻 | 国 | 指標・イベント | 重要度 | 前回 |
|---|---|---|---|---|
| 10:30 | 🇦🇺 | 豪 実質GDP 第2四半期 | ★★ | 前期比0.4% |
| 11:00 | 🇳🇿 | NZ 中銀 政策金利 | ★★ | 2.75% |
| 21:15 | 🇺🇸 | 米 ADP雇用者数 8月 | ★★★ | 4.9万人 |
| 22:45 | 🇨🇦 | カナダ 中銀 政策金利 | ★★ | 2.25% |
本日は、午前に、オセアニアの指標が並びます。豪州の実質GDP(第2四半期)は、豪州の景気の状況を示します。NZ(ニュージーランド)の中央銀行は、政策金利を発表します。利下げが続くかどうかが、NZドルの動きを左右します。
そして、本日の最大の注目は、夜21:15の、米国のADP雇用者数です。これは、民間の給与計算会社がまとめる、雇用の統計で、金曜の雇用統計の、前哨戦として、注目されます。昨日、ISM製造業の雇用指数や、求人件数が、弱く出たばかりです。このADPが、どう出るかによって、今週末の雇用統計への、市場の見方が、大きく変わる可能性があります。強く出れば、労働市場への不安が和らぎ、弱く出れば、不安がさらに強まります。
夜22:45には、カナダの中央銀行が、政策金利を発表します。同じ時刻ではありませんが、夜には、米国の地区ごとの経済報告(ベージュブック)も予定されています。本日は、中東情勢という、突発的な材料に注意しつつ、これらの指標も、あわせて確認していきます。
リッチなら今日はどうするか|中東情勢を最優先で確認
ここまでの分析を踏まえて、私(リッチ)が、本日、どこに注目するかを、整理しておきます。
本日の基本姿勢は、「中東情勢を、最優先で確認し、無理に方向を追いかけない」です。昨日は、経済指標よりも、中東情勢という、地政学的なリスクが、相場を動かしました。本日も、この構図が、続く可能性が高いと見ています。まずは、中東情勢の、最新のニュースを、常に確認することを、最優先にします。
🌍 中東情勢が、さらに緊迫する場合:米軍とイランの、攻撃の応酬が、続いたり、激化したりすれば、原油が、さらに上昇しやすくなります。有事のドル買いも、続きやすくなります。この場合、ドル円は、160円台での高値追いを試す可能性がありますが、介入への警戒が強まる領域でもあるため、高値を、そのまま追いかけるのは、慎重にします。
🕊 中東情勢が、落ち着く方向へ動く場合:もし、事態が、沈静化する方向へ動けば、有事のドル買いが、巻き戻される可能性があります。この場合、ドル円は、昨日いったん下げた、159円台へ、戻る動きも考えられます。また、昨日の弱い米指標も、あらためて意識されやすくなります。
📊 本日夜のADP雇用:本日夜のADP雇用者数も、確認します。中東情勢が、比較的落ち着いている時間帯であれば、この指標への反応が、素直に出やすくなります。弱く出れば、今週末の雇用統計への不安が強まり、ドルの上値を抑える材料になり得ます。
💡 リッチのまとめ
今朝の市場を、一言でまとめるなら、「弱い米指標によるドル売りを、中東緊迫の有事のドル買いが上回り、ドル円が160円台を回復した相場」です。
昨日は、前半に、米国の景況感・雇用の指標が、そろって弱く出て、ドルが売られました。ですが、後半、米軍のイラン攻撃再開という材料が出て、原油が急騰し、有事のドル買いが、それを上回りました。相場の主役は、金曜からの利上げ観測でも、日銀の利上げ観測でもなく、いまや、中東情勢という、地政学的なリスクです。
こういう相場では、経済指標のカレンダーだけを見ていては、方向を読み違えます。中東情勢の、最新のニュースを、常に確認することが、何より大切です。一方で、昨日の弱い米指標が示した、米国の雇用への不安も、今週末の雇用統計に向けて、静かに残っています。上向きの中東リスクと、下向きの雇用不安。この二つを、あわせて見ながら、本日は、無理をせず、慎重に相場と向き合っていきます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 弱い経済指標が出たのに、なぜドルが買われることがあるのですか?
経済指標よりも、優先される材料が、別に出た場合です。
通常、弱い経済指標が出ると、その国の通貨は、売られやすくなります。景気が悪ければ、利上げに慎重になる、あるいは利下げが意識され、その通貨の魅力が下がるためです。昨日の前半も、弱い米指標を受けて、ドルが売られました。
ですが、相場を動かす材料は、経済指標だけではありません。昨日の後半には、米軍のイラン攻撃再開という、地政学的なリスクが、表面化しました。世界的に、不安が高まる局面では、安全とされる米ドルへ、資金が向かう「有事のドル買い」が起きます。
昨日は、この有事のドル買いが、弱い米指標によるドル売りを、上回りました。つまり、経済指標という材料よりも、中東情勢という材料が、優先して意識されたのです。
このように、相場では、複数の材料が、同時に存在することがあります。そして、そのなかで、どの材料が、より強く意識されるかによって、相場の方向が決まります。弱い指標が出ても、それ以上に強い材料が出れば、通貨は買われることがある、と理解しておくとよいでしょう。相場を見るときは、一つの材料だけでなく、その時々で、何が最も注目されているかを、見極めることが大切です。
Q2. なぜ、中東情勢が緊迫すると、原油が上がるのですか?
中東が、世界有数の原油の産地であり、輸送路でもあるためです。
中東は、世界の原油の、多くを産出する地域です。そして、この地域から、世界各国へ、原油が運ばれています。とくに重要なのが、ホルムズ海峡という、輸送路です。この海峡は、世界の石油供給の、およそ2割が通過するとされ、原油の輸送にとって、生命線ともいえる場所です。
中東で、軍事的な衝突が起きると、二つの不安が生まれます。一つは、産油国での、生産が滞るのではないか、という不安。もう一つは、ホルムズ海峡のような、輸送路が、封鎖されるのではないか、という不安です。
原油の供給が減るかもしれない、という不安が高まると、原油価格は、上昇します。「これから、原油が手に入りにくくなるかもしれない」との思惑から、買いが集まるためです。昨日は、米軍のイラン攻撃再開で、ホルムズ海峡を巡る不安が、一気に高まり、原油が急騰しました。
原油高は、私たちの生活にも、影響します。ガソリンや、電気代、輸送費などを通じて、物価全体が押し上げられるためです。中東情勢は、遠い地域の出来事のようでいて、実は、原油を通じて、為替や物価に、深く関わっているのです。
Q3. 有事のときに、ドルと株が、逆の動きをするのはなぜですか?
ドルは「逃避先」として買われ、株は「リスク資産」として売られるためです。
世界的に、不安が高まる局面では、投資家は、資金を、より安全な場所へ、移そうとします。このとき、二つの、逆方向の動きが、同時に起こります。
一つは、安全とされる資産への、資金の逃避です。米ドルは、世界の基軸通貨として、いざというときの、逃避先とされます。そのため、有事には、ドルが買われやすくなります。これが「有事のドル買い」です。
もう一つは、リスクの高い資産からの、資金の引き上げです。株式は、値上がりを狙える一方、値下がりのリスクもある、リスク資産です。不安が高まると、投資家は、こうしたリスク資産から、資金を引き上げ、安全な場所へ移そうとします。そのため、有事には、株が売られやすくなります。
昨日が、まさにそうでした。中東情勢の緊迫を受けて、ドルは、有事の買いで上昇し、株は、リスクを避ける動きで、下落しました。同じ一つの出来事が、通貨と株に、逆の反応を、もたらしたのです。
このように、相場では、同じ材料でも、資産の種類によって、反応が異なります。有事の局面では、「安全な資産は買われ、リスク資産は売られる」という、基本的な流れを、頭に入れておくと、相場が理解しやすくなります。
Q4. ADP雇用者数と、雇用統計は、何が違うのですか?
発表元と対象が異なり、ADPは雇用統計の「前哨戦」とされます。
どちらも、米国の雇用の状況を示す統計ですが、いくつかの違いがあります。
まず、発表元が違います。雇用統計は、米国の政府機関が発表する、公式な統計です。一方、ADP雇用者数は、民間の給与計算を手がける会社が、自社のデータをもとに、まとめたものです。
次に、対象が違います。ADPは、民間部門の雇用が、対象です。一方、政府が発表する雇用統計は、より広い範囲を、カバーします。
そして、発表のタイミングです。ADPは、政府の雇用統計より、少し早く発表されます。そのため、ADPは、政府の雇用統計を、占ううえでの、「前哨戦」として、注目されます。ADPが強ければ、雇用統計も強いのではないか、と期待され、ADPが弱ければ、雇用統計も弱いのではないか、と警戒されます。
ただし、注意も必要です。ADPと、政府の雇用統計は、対象や集計方法が異なるため、必ずしも、同じ方向に動くとは、限りません。ADPが強くても、雇用統計が弱い、ということも、起こり得ます。あくまで、参考の一つとして、見ておくのが、よいでしょう。今週は、本日のADPと、金曜の雇用統計、両方を、あわせて確認していきます。
Q5. 地政学的なリスクが相場を動かすときは、どう向き合えばよいですか?
無理に方向を追いかけず、情報の確認を最優先にすることが大切です。
戦争や紛争といった、地政学的なリスクは、相場を、急に、大きく動かすことがあります。そして、その動きは、予測が非常に難しいのが、特徴です。事態が、緊迫するのか、沈静化するのかは、その時々の、政治や軍事の判断に、左右されるためです。
こうした局面で、大切なのは、いくつかあります。まず、無理に、方向を追いかけないことです。地政学リスクによる相場は、ニュース一つで、急に反転することがあります。勢いに乗って飛び乗ると、突然の反転に、振らされてしまいます。
次に、情報の確認を、最優先にすることです。相場が、地政学リスクで動いているときは、経済指標よりも、そのニュースの、最新の動きが、相場を左右します。常に、最新の情報を、確認しておくことが大切です。
そして、ポジションを、大きくしすぎないことです。値動きが荒くなる局面では、いつもより、リスクを抑えて臨むのが、賢明です。急な変動で、大きな損失を被らないよう、慎重に、量を管理します。
地政学リスクの相場は、大きく動くぶん、チャンスにも、リスクにもなります。焦らず、情報を確認し、無理をしない。この基本を守ることが、こうした荒れやすい相場を、乗り切るコツになります。
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